社会保険と公的年金の判定軸
加入者、給付原因、年齢のひっかけを整理する。
法令基準日:2026年4月1日社会保険は、誰が・何に備える制度かで分ける
健康保険は主に会社員とその被扶養者、国民健康保険は主に自営業者などが対象です。労災保険は業務上・通勤途上の災害に備え、保険料は事業主が全額負担します。雇用保険は失業等、介護保険は要介護・要支援状態への給付を扱います。
学科では「被扶養者にも保険料がかかるか」「業務中か私傷病か」の入れ替えが頻出です。制度名を暗記するより、事故の原因と加入者の働き方から判定します。
給付を選ぶ順番
- 会社員か、自営業者・無職かを確認する。
- 業務・通勤が原因なら労災、私生活上の病気やけがなら健康保険を検討する。
- 医療費の給付か、休業中の所得補償かを分ける。
- 待期期間、給与支払いの有無、支給期間を確認する。
傷病手当金の日額 = 支給開始日前12か月の標準報酬月額平均 ÷ 30 × 2/3
標準報酬月額の平均が30万円の会社員が、私傷病で連続10日休み、その間の給与を受けませんでした。待期完成後の支給対象日数と、概算の傷病手当金はいくらですか。
業務外なので健康保険の傷病手当金です。連続する最初の3日は待期で、4日目から7日分が対象。日額は30万円÷30×2/3≒6,667円なので、概算46,669円です。
公的年金は、基礎年金の上に厚生年金を重ねる
国民年金は国内居住の20歳以上60歳未満を原則対象とする基礎部分です。厚生年金の被保険者は同時に国民年金の第2号被保険者となり、一定の被扶養配偶者は第3号被保険者になります。
老齢基礎年金は、受給資格期間が原則10年以上あれば65歳から受給します。繰上げは60歳から65歳になるまで、繰下げは66歳から75歳まで選べます。繰上げは減額、繰下げは増額され、その率は生涯続く点まで押さえます。
年金問題は「階」と「被保険者区分」を分ける
- 第1号:自営業者・学生など。国民年金保険料を自分で納付する。
- 第2号:厚生年金の被保険者。基礎年金と厚生年金の2階建てになる。
- 第3号:第2号被保険者に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者。個別の保険料負担はない。
会社員A、その被扶養配偶者B、自営業者Cの国民年金上の区分を答えてください。また、受給資格期間が9年だけの人は原則として65歳から老齢基礎年金を受け取れますか。
Aは第2号、要件を満たすBは第3号、Cは第1号です。受給資格期間9年では10年に届かないため、原則として受給できません。年金額の満額要件と受給資格10年は別に判定します。