相続税・贈与税の頻出計算
基礎控除と非課税枠を、引く順番ごとに整理する。
法令基準日:2026年4月1日相続税は、まず基礎控除を判定する
遺産に係る基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
本来の相続財産に、みなし相続財産や一定の贈与財産を加え、債務・葬式費用などを差し引いて課税価格を求めます。課税価格の合計が基礎控除以下なら、原則として相続税はかかりません。
相続人が受け取る死亡保険金と死亡退職金には、それぞれ「500万円 × 法定相続人の数」の非課税限度額があります。基礎控除と混ぜず、先に各みなし相続財産から非課税分を引きます。
相続税の入口は3つの引き算
- 死亡保険金・死亡退職金から、それぞれの非課税限度額を引く。
- 財産と課税対象のみなし相続財産を合計し、債務・葬式費用を引く。
- 各人の課税価格を合計してから遺産の基礎控除を引く。
本来の相続財産8,000万円、相続人が受け取った死亡保険金2,000万円、債務500万円、葬式費用200万円です。法定相続人は配偶者と子2人。課税遺産総額はいくらですか。
死亡保険金の非課税限度は500万円×3人=1,500万円なので、課税対象は500万円。課税価格は8,000+500−500−200=7,800万円。基礎控除は3,000+600×3=4,800万円なので、課税遺産総額は3,000万円です。
贈与税は、受贈者ごとに1年分を合計する
暦年課税では、受贈者が1月1日から12月31日までに受けた贈与の合計から基礎控除110万円を差し引きます。贈与者ごとに110万円ではなく、受贈者1人の年間合計である点が頻出です。
相続時精算課税は、原則として60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与で選択できます。年110万円の基礎控除後、累計2,500万円の特別控除を使い、超過部分へ20%を課税します。選択後は同じ贈与者について暦年課税へ戻せません。
暦年課税は贈与者ではなく受贈者単位
1年間に複数人から贈与を受けても、受贈者ごとに合計して110万円を1回だけ引きます。相続時精算課税では、110万円を超えた部分から累計2,500万円の特別控除を使い、贈与者死亡時に基礎控除後の贈与価額を相続財産へ加算して精算します。
暦年課税を選んでいる人が、同じ年に父・母・祖父から各50万円、合計150万円の贈与を受けました。贈与税の課税価格はいくらですか。
贈与者ごとに110万円を引くのではありません。受贈者がその年に受けた150万円を合計し、基礎控除110万円を引くため、課税価格は40万円です。